三大栄養素はタンパク質・脂質・炭水化物のことで、五大栄養素は三大栄養素にミネラルとビタミンが合わさった栄養素のことです。今回はミネラルについて書いていきます。
ミネラルとは?
ミネラルとは体の構成成分である酸素、炭素、水素、窒素以外のものをいい、無機質ともいいます。
体で合成ができないので食事で摂取することが必須になります。必須ミネラルは16種類あり多量ミネラルと微量ミネラルに分けられます。
摂取不足・過剰摂取で様々な症状が出てしまうので、その辺もお話していきます!
ミネラルの役割とは?
ミネラルの大まかな役割を上げていきます。
体の成分になる
ミネラルの中にはカルシウムやイオウ、マグネシウム、鉄など体の材料になります。カルシウムは骨になるとみなさん知っていると思いますが、鉄はヘモグロビンの材料になっています。
神経・筋肉が動くのを正常に保つ
筋肉は脳からの指令が神経を通って筋収縮が起きますが、これをスムーズに行ってくれるのがミネラルです。何らかの原因でミネラルが失われると筋肉がぴくぴくと痙攣が起きたり、神経・筋に異常が起きたりします。
代謝促進
三大栄養素からエネルギーを作るとき、古い細胞を新しくリメイクしてくれます。
恒常性維持
外界が変化しても体の状態を一定に保つことを恒常性といいますが、ミネラルは恒常性に関しても働いてくれます。体内のpHを調整したり、血圧コントロールをしてくれたりします。
栄養素について詳しく知りたい方は
多量ミネラルについて
多量ミネラルとは体内に比較的多く存在するミネラルのことです。主要ミネラルともいいます。多量ミネラルは7種類あります。では説明していきます!
ナトリウム
ナトリウムは細胞外液に食塩(塩化ナトリウム)の形で存在しています。
ナトリウムは細胞の外に、カリウムは細胞の中に多く存在していますが、カリウムと一緒に働いて水分量を調整します。これで血圧も調整してくれます。
人間のpHは正常で7.4±0.05ですがそのpHを正常に保つこともしてくれます。また、神経伝達を正常に保ち、筋収縮に作用してくれます。
主に、食塩、梅干し、味噌汁、塩昆布などに多く含まれ、保存食や調味料など誰でも家にありそうなものばかりです。食塩として摂取することが多いです。
不足すると、血圧低下、倦怠感、筋力低下、筋痙攣などを起こす可能性があります、
過剰摂取では水をため込むので血圧上昇やむくみ、長期過剰摂取で胃がんや高血圧症、生活習慣病を起こす可能性があります。
カルシウム
ミネラルの中で最も体に多く存在していて体重の1~2%を占めています。カルシウムは99%が骨や歯に貯蔵され、残りの1%血液、筋、神経などで機能しています。
カルシウムの役割といえば骨や歯を丈夫にしてくれると思われがちですが、それだけではないんです。他にも神経伝達物質を運び情報を伝達していたり、筋収縮・筋弛緩も調整してくれます。
主に牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの動物性食品、小魚やサクラエビなどの魚介類、モロヘイヤなどに多く含まれます。
不足すると、子供では骨・歯の発育に支障がでたり、加齢による骨粗鬆症、筋痙攣などを起こす可能性があります。
普通の食事では過剰摂取はまれです。でも、過剰摂取では栄養の吸収障害や尿路結石を起こす可能性があります。
マグネシウム
体内に25g存在し、50~60gは骨に貯蔵され、残りは肝臓や筋肉や血液でタンパク質と結合して存在しています。
マグネシウムはカルシウムと同様で骨の形成を助けます。そして、カルシウムと一緒に血圧を調整します。マグネシウムは血管拡張し血圧を下げ、カルシウムは血管収縮し血圧を上げます。
主に、種実類や葉野菜類に多いですが、ひじきや大豆製品にも多く含まれています。
慢性的に不足すると虚血性心疾患や不整脈、動脈硬化などを起こす可能性があります。
過剰摂取しても尿として排泄されますが、下痢を起こすことがあります。
イオウ
イオウは単独ではなくシステインというアミノ酸に含まれています。
皮膚・爪・髪・軟骨などのタンパク質を合成してくれます。糖質・脂質の代謝をサポートもしてくれます。
主に肉類、魚類、にんにく、にら、ねぎ類、大豆、卵などに多く含まれています。
摂取不足でニキビができやすくなったり、爪がもろくなったりします。
サプリなどで過剰摂取した場合は動脈硬化のリスクが高くなったり、悪心・嘔吐などの症状が出る可能性があります。
カリウム
体重1㎏あたりに約2gあり、大部分は細胞内に存在しています。
カリウムは細胞外液に多いナトリウムと一緒に細胞の浸透圧を維持して水分量を調整したり、心機能や筋肉機能の調整をしてくれます。そして、腎臓でナトリウムの再吸収を抑制して排泄を促すので、血圧を下げてくれます。
主に野菜、果物、いも類、海藻、肉類、魚類など多くの食品に含まれています。食品名でいえば納豆やひじき、アボカド、ハムなどです。
普段の食事で摂取不足となることはあまりありません。ですが、嘔吐や利尿剤を長期使用することで不足することがあります。筋力低下、脱力、食欲不振などの症状が起きる可能性があります。
健常人であれば過剰摂取の心配はあまりありません。しかし、腎機能が低下しているとカリウムがうまく排泄されず高カリウム血症になる可能性があります。高カリウム血症では不整脈や四肢の痺れなどの症状を起こす可能性があります。
リン
カルシウムの次に多いミネラルで、体重の約1㎏を占めています。
リンの約80%は骨や歯にリン酸カルシウム・リン酸マグネシウムとして存在しています。残りはタンパク質や脂質と結合して核酸・細胞膜などの材料になっているほか、エネルギー代謝に必要なATP(アデノシン三リン酸)の構成成分として働いています。
主に肉類、魚類、乳製品、穀類など幅広い食品に含まれています。
普段の食事で不足する心配はありませんが、病気により不足すると神経症状や骨軟化症などを起こす可能性があります。
加工食品が普及している近年、人々は食品添加物であるリン酸塩を多く摂取するようになっています。リンの過剰摂取でカルシウムの吸収を抑制するため骨量が減ってしまいます。
塩素
体内に約150gあって、大部分は細胞外液に存在しています。普通は食塩という形で摂取しています。
塩素は胃酸の材料になっているので、食べ物の消化を促してくれます。また、細胞外と細胞内を行き来して体液の浸透圧やpHの調整をしてくれます。
塩素は食塩として摂取できます。また、調味料である味噌や醤油などのしょっぱい食品に多く含まれます。
摂取不足で食欲不振や消化不良を起こす可能性があります。
腎機能が低下している人は塩分制限をお医者さんから指示を受けます。これは腎臓がうまく働かず尿がつくられず体に水が溜まってしまうからです。
まとめ
今回は多量ミネラルについてたくさん書かせてもらいました!栄養素は体に必用不可欠です。でも、摂り過ぎてもよくないので、適量を摂取して健康的な体を手に入れましょう!
どうしても普段の食事で適量摂取できない方はサプリメントで補うことをおすすめします。こちらはカルシウムやビタミンなど様々なサプリが豊富です。こちらは値段がリーズナブルなので続けやすいです。詳しくはこちら→100種類以上の取扱中のサプリ専門店オーガランド
とてもいっぱいになりそうなので、微量ミネラルについては次の記事にて書こうと思います!
この記事がみなさんの参考になれば嬉しいです。
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